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『プール』 (2009) [映画 (2009 鑑賞作品)]
Movix 清水で、昨日観てきました。
『カムイ外伝』、『ウルヴァリン』、『プール』の候補3本のうち、チケット売り場で、思いつきの一言「一番短い映画はどれですか」なんて訊いて、その場で観る映画が決まりました。
直前まで観る映画を決めないというのは、初めての試みですが、新鮮味があって面白いです (^_^;)
閑話休題。
なんとも無口な作品、セリフも少なければ、状況や設定も殆ど説明なし。
さよ(伽奈) は4年前に家を出た母・京子(小林聡美)に会いに、チェンマイを訪れる。セリフの中では卒業旅行と言っているが、真意はほかにあるのだろう。
お話は、チェンマイでの母と娘、そして母を取り巻く人々、動物、風習、自然などをモチーフにつづられた、「人間って何なの、生きているって何なの、つながりって何なの」を描いた作品である。
で、やたらとぎこちない映画なのだ、とりあえず序盤は・・・。
さよを演じる伽奈の演技はまさしく素人に近いぎこちなさ、それは、映画が始まってすぐに観客に伝わる、いや、それ以上に作品そのものが、ぎこちないと感じさせるのだ。
しかし、この映画は、言葉ではなく、説明でも、言い訳でもなく、そこいること、そこに存在する事、そこで生きている事、それ自体が、答えだと言っているように思える。いや、答えなんかじゃなくて、それが生きている事のすべてなんだと、観客に言い切ってくるのだ。
ぎこちなく感じた、映画の滑り出しは、監督の策略なのかもしれない。あえて素人同然の伽奈を使うことによって、際立たせようとした何か、人間みんな最初は、そんなものなのかもしれない。
わかったふりしていたって、何もわかっていない、とでも言いたいのだろうか。言葉に頼らずに、説明を求めずに、そこにいればわかること。
伽奈がゲストハウスに到着して、夕食に誘われたあと、断って自分の部屋に戻ろうとする。映画の中では、到着したばかりの伽奈に、与えられた部屋の場所は誰も伝えてはいない。なのに伽奈は、さも当然そうに、重い荷物を引きずりながら部屋に入って行く。
「えっ、何も聞いていないのに、自分の部屋がわかるなんて、どういうこと?」、私は一瞬、この映画に戸惑った。
けれど、この映画、説明しない映画なんだ、薄っぺらい単語を使うと「感じる映画」なのだ。
って事に気付くのに、しばらくかかってしまった。(^_^;)
説明しない映画って、観客を試す映画なんだよね。監督さん、恐ろしい事を考えましたね。
作品の中盤、伽奈のアップからカメラが引いて、次第にゲストハウスのプールが映し出されてゆく数十秒のシーンに流れていた効果音。まるで潮騒かと勘違いしそうな、その効果音の洪水に触れて、この作品の言いたい事が、わかったような気がした。
きっと、伽奈も母を理解できた瞬間だったのだろう。
そこに横たわるものの、凄さ、大きさ、偉大さ。プールは、その象徴なのかもしれない。そして、その頃には、私はこの作品の醸し出す、独特の映画のリズムに呑み込まれていた。
そして、観終わってみれば、なんとも雄弁で、力強い、したたかな、作品なのだと感じた。
憎らしい事に、ラスト近くなってから、コチラの疑問に対して映像のみでいろいろ答えてくれるところなんて・・・、なかなかやります、この監督。
ただし、それが成功しているかどうかは、観る人によって、かなり受け取り方は、違うようには思う。
私は、監督が映画でなければ出来ない表現(脚本・演出)に、果敢に挑戦した作品として、評価したいと思っている。
「癒し映画」のフリをして、とんでもない作品を作ろうとした、誠に男気のある監督さんだと思う。
男気とか書いちゃったけど、大森美香監督は女性です。
最近は『ディア・ドクター』の西川美和監督など、骨太な作品を作る女性の監督さんが多くて、素晴らしいです。
『カムイ外伝』、『ウルヴァリン』、『プール』の候補3本のうち、チケット売り場で、思いつきの一言「一番短い映画はどれですか」なんて訊いて、その場で観る映画が決まりました。
直前まで観る映画を決めないというのは、初めての試みですが、新鮮味があって面白いです (^_^;)
閑話休題。
なんとも無口な作品、セリフも少なければ、状況や設定も殆ど説明なし。
さよ(伽奈) は4年前に家を出た母・京子(小林聡美)に会いに、チェンマイを訪れる。セリフの中では卒業旅行と言っているが、真意はほかにあるのだろう。
お話は、チェンマイでの母と娘、そして母を取り巻く人々、動物、風習、自然などをモチーフにつづられた、「人間って何なの、生きているって何なの、つながりって何なの」を描いた作品である。
で、やたらとぎこちない映画なのだ、とりあえず序盤は・・・。
さよを演じる伽奈の演技はまさしく素人に近いぎこちなさ、それは、映画が始まってすぐに観客に伝わる、いや、それ以上に作品そのものが、ぎこちないと感じさせるのだ。
しかし、この映画は、言葉ではなく、説明でも、言い訳でもなく、そこいること、そこに存在する事、そこで生きている事、それ自体が、答えだと言っているように思える。いや、答えなんかじゃなくて、それが生きている事のすべてなんだと、観客に言い切ってくるのだ。
ぎこちなく感じた、映画の滑り出しは、監督の策略なのかもしれない。あえて素人同然の伽奈を使うことによって、際立たせようとした何か、人間みんな最初は、そんなものなのかもしれない。
わかったふりしていたって、何もわかっていない、とでも言いたいのだろうか。言葉に頼らずに、説明を求めずに、そこにいればわかること。
伽奈がゲストハウスに到着して、夕食に誘われたあと、断って自分の部屋に戻ろうとする。映画の中では、到着したばかりの伽奈に、与えられた部屋の場所は誰も伝えてはいない。なのに伽奈は、さも当然そうに、重い荷物を引きずりながら部屋に入って行く。
「えっ、何も聞いていないのに、自分の部屋がわかるなんて、どういうこと?」、私は一瞬、この映画に戸惑った。
けれど、この映画、説明しない映画なんだ、薄っぺらい単語を使うと「感じる映画」なのだ。
って事に気付くのに、しばらくかかってしまった。(^_^;)
説明しない映画って、観客を試す映画なんだよね。監督さん、恐ろしい事を考えましたね。
作品の中盤、伽奈のアップからカメラが引いて、次第にゲストハウスのプールが映し出されてゆく数十秒のシーンに流れていた効果音。まるで潮騒かと勘違いしそうな、その効果音の洪水に触れて、この作品の言いたい事が、わかったような気がした。
きっと、伽奈も母を理解できた瞬間だったのだろう。
そこに横たわるものの、凄さ、大きさ、偉大さ。プールは、その象徴なのかもしれない。そして、その頃には、私はこの作品の醸し出す、独特の映画のリズムに呑み込まれていた。
そして、観終わってみれば、なんとも雄弁で、力強い、したたかな、作品なのだと感じた。
憎らしい事に、ラスト近くなってから、コチラの疑問に対して映像のみでいろいろ答えてくれるところなんて・・・、なかなかやります、この監督。
ただし、それが成功しているかどうかは、観る人によって、かなり受け取り方は、違うようには思う。
私は、監督が映画でなければ出来ない表現(脚本・演出)に、果敢に挑戦した作品として、評価したいと思っている。
「癒し映画」のフリをして、とんでもない作品を作ろうとした、誠に男気のある監督さんだと思う。
男気とか書いちゃったけど、大森美香監督は女性です。
最近は『ディア・ドクター』の西川美和監督など、骨太な作品を作る女性の監督さんが多くて、素晴らしいです。
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
「プール」のTVスポットを見て、
どんな映画なんだろうと気になっていました。
体調もあったりして、最近映画館に行ってないんですが、
とても画が奇麗なので、
映画館の大きなスクリーンで観たいなぁと思いました。
できれば行きたいんですがねぇ。
どうなる事やら?!
by SOSEGON (2009-10-03 22:12)
SOSEGONさん、おはようございます(^_^)/
この映画は、観客を選ぶ映画なんで、
怖いですよ。(^^ゞ
観客が選ぶんじゃなくて、映画が観客を
選ぶんですから、恐ろしいです。
体調次第で、つまらない映画に思えてしまうかも
しれません。酷評されてるみたいです。
で、私は、こうした素っ気無いフリをした作品が
好きだったりします。
by よーじっく (2009-10-03 22:13)