ご訪問をありがとうございます。
15年間服役していた主人公が空港で妹と再会する場面から、この映画は始まる。ちょっと重い雰囲気ではあるけれど、淡々として落ち着いた映画の導入部。シンプルな楽器(アコギ)の音色が、この作品が内面的な葛藤を描こうとしていることを暗示するかのように、ひっそりと慎ましやかに映像を支えている。
主人公は頑なに周囲との距離を置こうとするかのごとく無口なので、妹はなんとか姉の心に寄り添おうとするのだけれど、時間は流れても、二人の距離はなかなか縮まらない。妹は、姉の服役の本当の理由を知らされてはいない。この作品は、その家族から見放され面会人もなかった姉が、妹と妹家族との生活なかで、次第に心を開いていく過程を描いた作品なんだと思うのだけれど・・・・。
この映画は主人公の起こした事件の真実に向かって物語は進んでいく。しかし、その事件の衝撃的な内容自体を描こうとしているのではないらしく、最下部に載せている概要にもアッサリと記載されていたりする。私は、ネタバレぽくて嫌なんだけど、そういう位置に存在する作品らしいので、そのまま概要を引用してしまった。(^^ゞ
私は何故か、頑なに自身の生き方を貫き通そうとする人を描いた作品が好きです。と言っても、「夢に向かって」とか「信じる道をひたむきに」とかの前向きな姿勢ではなく、「殻に閉じこもる」とか「安易に人と相容れない」とか、ハッキリ言えば、殆どの人たちからは疎んじられるような生き方をする人を描いた映画が好きです。
その人たちは、決して最初からそんな生き方をしていたわけではなく、多くの出来事や事件や、その積み重ねの先に、自らの判断(決心)のうえで、生き方を決めたわけで、その理由は「話せば長いこと」だったりするのだけれど、決心が固いせいか、そんな主人公は簡単には心を開いたりしないし、打ち明けたりもしない。
昨年の『扉をたたく人』の大学教授も、そんな背景を匂わせていて興味を惹かれました。そして、この作品の主人公も、誰とも打ち解けようとはしない孤独感を発散させています。
私は、主人公が自らの罪を償う事を人生の目的として定めた時から、彼女には「生きる事」イコール「償う事」という、厳しい人生を選んだのではないかと感じたのです。罪の刑期は確かに15年だけれど、彼女にとっての罪の刑期は、死ぬまでの時間という覚悟の上で、罪を犯したのではないかと思うのです。
だから、たとえ肉親の、本当に親身になって心配してくれる妹さえも簡単には受け入れないのではないかと思うのです。妹と打ち解ける行動は、罪を償う行為に反することだと判断していたのではないかと思うのです。あくまでも、自分に厳しくする事でしか罪は償えないと考えるように。
この作品は、主人公と妹が、子供の頃に慣れ親しんだピアノ連弾の、童謡のようなものが印象的に使われていて、そんなことがキッカケで妹を受け入れるような流れになっています。
主人公の心の変化は、罪の先にある人生の方向を転換したのではなく、もう一度、子供の頃から生き直す決心をしたように感じました。
印象的な背景の音楽は、その時初めて、二つの楽器のアンサンブルとして流れていたのはいうまでもありません。
主人公の前には、新しい輝く未来ではなくて、もう一度生き直す「試練」が待っているように思えました。「償い」の視点を変えただけなのかもしれませんが、それは主人公や主人公を取り巻く人たちにとって、決して悪い選択ではないように思えました。自分に厳しく、凛として生きる主人公の明日の姿を暗示させる、素晴らしい作品だと思いました。
追記:主演のクリスティン・スコット・トーマスは、今年のカンヌ映画祭の司会をした人みたいです。どんな様子だったのか、カンヌ映画祭の映像を見てみたいですね。
チェック:2009年英国アカデミー賞外国語映画賞受賞ほか世界各地で絶賛された、わが子を殺害した過去を持つ女性の愛と再生の物語。長い空白の後、初めて向き合うことになった姉と妹それぞれの心理と、二人を取り巻く人間模様を繊細に描き出す。監督は小説「灰色の魂」などで知られる作家で、刑務所で教員をしていた経験を持つフィリップ・クローデル。深い闇を抱えるヒロインの孤独な心情を体現した、主演のクリスティン・スコット・トーマスの熱演が光る。
ストーリー:わが子を殺害した理由を語ることなく15年の刑期を終えたジュリエット(クリスティン・スコット・トーマス)は、歳の離れた妹レア(エルザ・ジルベルスタイン)の家に身を寄せる。長い空白期間を経て再会した姉妹はぎこちなく、彼女はレアの夫や娘たちとも距離を置く。孤独の中に閉じこもるジュリエットだったが、献身的な妹や無邪気な姪と過ごすうちに自分の居場所を見いだしてゆく。 【シネマトゥデイ】 より
※ 130万アクセスにとどきました。(7/8 頃)
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
『ずっとあなたを愛してる』 (2009) [映画 (2010 鑑賞作品)]
15年間服役していた主人公が空港で妹と再会する場面から、この映画は始まる。ちょっと重い雰囲気ではあるけれど、淡々として落ち着いた映画の導入部。シンプルな楽器(アコギ)の音色が、この作品が内面的な葛藤を描こうとしていることを暗示するかのように、ひっそりと慎ましやかに映像を支えている。
主人公は頑なに周囲との距離を置こうとするかのごとく無口なので、妹はなんとか姉の心に寄り添おうとするのだけれど、時間は流れても、二人の距離はなかなか縮まらない。妹は、姉の服役の本当の理由を知らされてはいない。この作品は、その家族から見放され面会人もなかった姉が、妹と妹家族との生活なかで、次第に心を開いていく過程を描いた作品なんだと思うのだけれど・・・・。
この映画は主人公の起こした事件の真実に向かって物語は進んでいく。しかし、その事件の衝撃的な内容自体を描こうとしているのではないらしく、最下部に載せている概要にもアッサリと記載されていたりする。私は、ネタバレぽくて嫌なんだけど、そういう位置に存在する作品らしいので、そのまま概要を引用してしまった。(^^ゞ
私は何故か、頑なに自身の生き方を貫き通そうとする人を描いた作品が好きです。と言っても、「夢に向かって」とか「信じる道をひたむきに」とかの前向きな姿勢ではなく、「殻に閉じこもる」とか「安易に人と相容れない」とか、ハッキリ言えば、殆どの人たちからは疎んじられるような生き方をする人を描いた映画が好きです。
その人たちは、決して最初からそんな生き方をしていたわけではなく、多くの出来事や事件や、その積み重ねの先に、自らの判断(決心)のうえで、生き方を決めたわけで、その理由は「話せば長いこと」だったりするのだけれど、決心が固いせいか、そんな主人公は簡単には心を開いたりしないし、打ち明けたりもしない。
昨年の『扉をたたく人』の大学教授も、そんな背景を匂わせていて興味を惹かれました。そして、この作品の主人公も、誰とも打ち解けようとはしない孤独感を発散させています。
私は、主人公が自らの罪を償う事を人生の目的として定めた時から、彼女には「生きる事」イコール「償う事」という、厳しい人生を選んだのではないかと感じたのです。罪の刑期は確かに15年だけれど、彼女にとっての罪の刑期は、死ぬまでの時間という覚悟の上で、罪を犯したのではないかと思うのです。
だから、たとえ肉親の、本当に親身になって心配してくれる妹さえも簡単には受け入れないのではないかと思うのです。妹と打ち解ける行動は、罪を償う行為に反することだと判断していたのではないかと思うのです。あくまでも、自分に厳しくする事でしか罪は償えないと考えるように。
この作品は、主人公と妹が、子供の頃に慣れ親しんだピアノ連弾の、童謡のようなものが印象的に使われていて、そんなことがキッカケで妹を受け入れるような流れになっています。
主人公の心の変化は、罪の先にある人生の方向を転換したのではなく、もう一度、子供の頃から生き直す決心をしたように感じました。
印象的な背景の音楽は、その時初めて、二つの楽器のアンサンブルとして流れていたのはいうまでもありません。
主人公の前には、新しい輝く未来ではなくて、もう一度生き直す「試練」が待っているように思えました。「償い」の視点を変えただけなのかもしれませんが、それは主人公や主人公を取り巻く人たちにとって、決して悪い選択ではないように思えました。自分に厳しく、凛として生きる主人公の明日の姿を暗示させる、素晴らしい作品だと思いました。
追記:主演のクリスティン・スコット・トーマスは、今年のカンヌ映画祭の司会をした人みたいです。どんな様子だったのか、カンヌ映画祭の映像を見てみたいですね。
チェック:2009年英国アカデミー賞外国語映画賞受賞ほか世界各地で絶賛された、わが子を殺害した過去を持つ女性の愛と再生の物語。長い空白の後、初めて向き合うことになった姉と妹それぞれの心理と、二人を取り巻く人間模様を繊細に描き出す。監督は小説「灰色の魂」などで知られる作家で、刑務所で教員をしていた経験を持つフィリップ・クローデル。深い闇を抱えるヒロインの孤独な心情を体現した、主演のクリスティン・スコット・トーマスの熱演が光る。
ストーリー:わが子を殺害した理由を語ることなく15年の刑期を終えたジュリエット(クリスティン・スコット・トーマス)は、歳の離れた妹レア(エルザ・ジルベルスタイン)の家に身を寄せる。長い空白期間を経て再会した姉妹はぎこちなく、彼女はレアの夫や娘たちとも距離を置く。孤独の中に閉じこもるジュリエットだったが、献身的な妹や無邪気な姪と過ごすうちに自分の居場所を見いだしてゆく。 【シネマトゥデイ】 より
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
xml_xsl さん、こんぱんはぁ(^^)/
いつもご訪問とnice!、ありがとうございます。
嬉しいです。(^_^)
by よーじっく (2010-06-07 21:03)
きっく さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-07 21:57)
らいち。 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-06-07 21:57)
こんばんは^^
これはまだ観てないです。
レンタルとかしているのかしら?
by 伽耶 (2010-06-07 22:43)
伽耶 さん、こんぱんはぁ(^^)/
もうレンタルが出てもいい頃ですね。最近は映画館で
観ても、翌月にはレンタルに並んでいて驚くことが
多いです。ミニシアター系で公開された作品は
そんなことがよくあります。(^_^)
コメントとnice!をありがとうございます。
by よーじっく (2010-06-07 22:46)
toraman さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。感謝です。m(__)m
by よーじっく (2010-06-08 04:02)
miyokoさん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-08 04:03)
chee さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^'^)
by よーじっく (2010-06-08 04:03)
kaoru さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-06-08 04:04)
とても観たい映画です。
殺人の真実というか本当の理由が知りたくなりました。
子供の死の哀しさは想像もつきません。
ぜひ観ようと思います。
by SOSEGON (2010-06-08 04:31)
切なさそうですね。
どんな理由があれ・・とは思いますが。
by デルフィニウム (2010-06-08 09:38)
はじめまして。
実はこのたび「居場所」をテーマに文章を書く関係で
このキーワードで検索しているうちに、
こちらを覗かせて頂くことができました。
勉強させて頂きました。
ありがとうございました。
このブログも居場所がテーマでしたが、
面白かったですよ。
↓↓↓↓↓↓
http://ameblo.jp/kiku-tan/
by きくたん (2010-06-08 11:50)
SOSEGON さん、 こんにちはぁ(^_^)/
この作品は、緩やかだけれど、緊張感の張り詰めた時間が
続きます。前を向いてみていないと辛い作品かもしれません。
静かだけれど、心に染みてくる作品だと思います。
ご訪問とコメントをありがとうございます。
by よーじっく (2010-06-08 12:43)
デルフィニウム さん、 こんにちはぁ(^_^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
どちらかといえば、切なさの向こう側にある
何かを描こうとした作品のように思います。
楽しい作品ではないので、オススメしにくい
映画でもあります。(^^ゞ
by よーじっく (2010-06-08 12:46)
きくたん さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とコメントをありがとうございます。
by よーじっく (2010-06-08 12:47)
あんれに さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです!いつも感謝です。(^'^)
by よーじっく (2010-06-08 12:48)
takemovies さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-06-08 12:48)
oira さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、こちらにも感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-06-08 12:50)
@ミック さん、こんにちはぁ(^_^)/
いつも、ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです!!!
by よーじっく (2010-06-08 12:51)
もも さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-06-08 12:52)
suzuranさん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。(^.^)
by よーじっく (2010-06-08 12:52)
久遠 さん、こんにちはぁ(^_^)/
いつも、ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-08 12:53)
dorobouhige さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-06-08 12:53)
タケル さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-06-08 12:54)
sig さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-08 12:54)
♪写楽♪ さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-06-08 18:10)
くにちゃん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。(^.^)
by よーじっく (2010-06-08 18:10)
シンシン。 さん、こんにちはぁ(^_^)/
いつも、ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです!!!
by よーじっく (2010-06-08 18:11)
末尾ルコ さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。いつも感謝ですm(__)m
by よーじっく (2010-06-08 18:11)
まる さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!を、いつもありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-06-08 18:12)
にゃんぷ さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。感謝です。m(__)m
by よーじっく (2010-06-09 06:44)
shin さん、おはようございます(^^)/
いつもご訪問とnice!を、ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-09 06:44)
爆弾小僧 さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^'^)
by よーじっく (2010-06-09 06:44)
薔薇少女 さん、おはようございます(^^)/
ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-06-09 06:45)
よーじっくさん おはようございます
人にはそれぞれに生き方がり、行動には
それぞれに理由がありますよね。
殺人は究極の行動であるかもしれないけれど・・・
どんな人でも、死と再生をくり返しながら、
自分を追求していくのだと思います。
なかなか描きにくい心の心情を描く作品なのですね。
興味あります(笑)
by スマイル (2010-06-09 10:24)
スマイル さん、こんぱんはぁ(^^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
難しい題材を扱った作品である事は確かですね。
この作品も、答えがあるというわけではなく
「生」と「死」、「情」と「理性」をどう捉えるか
を考えさせる映画なんだと思います。
by よーじっく (2010-06-10 03:41)
ryo1216 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。(^_^)
by よーじっく (2010-06-10 03:42)
釣られクマ さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。いつもありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-10 03:43)
スー さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。こちらにも、ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-06-10 03:46)
genpati さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。(^_^)
by よーじっく (2010-06-10 03:47)
みうさぎ さん、こんぱんはぁ(^^)/
こちらにも、ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-10 21:11)
wing_14 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-06-11 21:15)
artfuldodger さん、こんぱんはぁ(^^)/
こちらにも、ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。(^_^)
by よーじっく (2010-06-11 21:29)
red-fin さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、こちらにも嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-12 21:29)
おさむ さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-06-14 17:43)
MITURU さん、こんぱんはぁ(^^)/
こちらにも、ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-06-21 21:48)