『鴨川ホルモー』 (2009)

　「鹿男あをによし」で直木賞候補になった万城目学による同名の青春ファンタジー小説、の映画化作品。

　テレビで見た「鹿男あをによし」が面白かったんで期待していました。

　Baseball Bear が歌っている主題歌「神々Looks You」です。 Baseball Bear は、あの傑作『リンダ・リンダ・リンダ』で、ベースを弾いていた 関根史織が在籍するバンド。この作品で注目されるといいなあ。

「神々Looks You」 - Baseball Bear

　きっと本当は、ファンタジーそのものなんだろうけれど、どこかピリッとしたところがなくて、印象に残らない・・・。

　ＣＧを使って、小鬼がいっぱい登場するんだけれど、特徴的な仕草とかキャラクター設定がされていないので、ただ大量の小鬼が出てました、ってだけで終わってしまっている。あまりにも勿体無いです。こんな、面白そうな設定で作られている映画なのに・・・。

　きっと、原作は面白いんだろうなあ、とは充分想像出来ます。まっこの作品、脚本段階で失敗しているんでしょうが、なにせ、映画化しようってんだから、きっと原作は面白いに決まっています。

　で、原作に忠実に、なんでしょうね。それにしても、メチャ端折っています、きっと主要なプロットだけを繋げていった結果、こんな作品になっちゃったんでしょうけれど、それにしても勿体ないです。演出面でもイマイチだったりします。

　で、何を言いたかったのか、何を描きたかったのか、わからないんです。一応、青春物なんですが、これまた、青春のハチャメチャさとか、切なさとか、もろもろの要素も、相当薄い感じで、引っかかってこないんですね。登場人物たちの青春が・・・。

《転載記事　2009.4.30 (09:24:36) 》

『鴨川ホルモー』 予告編 (せめて演出面でも、この予告編程度のテンポが欲しかった)

　決して、全くつまらない訳でもないんですが・・・、誰か、もう一度、いや、テレビドラマでもいいかな。絶対、面白く作れると思うんだけど・・。

　そういえば、テレビの「鹿男あをによし」も、設定というか状況が理解できるまで、ちょっとイライラさせられたけど、この映画も同じで、小鬼たちが出てきて主人公たちの状況がハッキリするまでモタモタしてしまいます。

　映画の場合、予告編でも小鬼たちを見せてしまっているんで、いっそのこと冒頭から登場させて、展開を弄ってしまったほうが面白く出来たような気がします。残念！！！

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