ご訪問をありがとうございます。
ジョン・デリンジャーといえば、ウォーレン・オーツが主人公を演じたジョン・ミリアス監督のデビュー作『デリンジャー』を思い出す。
それまでにも何度か映画化されてきたデリンジャーものだったのだけれど、ミリアスの作品は、デリンジャーのイメージを単なる凶悪な銀行強盗から、人間くさく無様だけれど、哀歓さえ漂わせるキャラクターとして瑞々しく描いており、かなり印象深かった。主役のウォーレン・オーツも、彼の代表作として挙げるなら、まさしく『デリンジャー』ではないかと思っている。
で、今回の『パブリック・エネミーズ』なんだけれど、過去のミリアス版がデリンジャーを人間として鮮やかに描いている以上、その路線ではなく、アクション・エンターテイメントとして創られているのではないかと勝手に想像していた。風埃りが舞い上がる中西部の乾いた空気が支配するミリアス版とは違って、都会っぽい洗練された娯楽作って感じかなあ・・なんて。
しかし、違ってました。(^_^;) 確かに雰囲気は都会ぽいですが、まだ、こういう切り口もあったんだって感じですね。そう、ラブストーリーの主人公としての・・・。
ジョニー・デップなら、大丈夫ってことなんでしょうね。製作者側の思惑通り、デップだからこその作品になっていると思います。というより、デップだからこそ、ある種の存在感が出せたのてはないかとさえ思えてしまいます。
ウォーレン・オーツが、どちらかというと素朴な成り上がり者としての切なさを匂わせていたのとは反対に、デップは、どこか成功者としての危険な香りを振りまく。冷静で向こう見ずで知的、夢を追いながらも、どこか生活感のないキャラクター。まさしくカリスマ性、スター性さえも窺わせる魅力を発散している。
プリティボーイ・フロイドやベビーフェイス・ネルソンなど、それだけでも主役を張れそうなつわものが、ただの小悪党(?)としか見えないのも、意図的な脚本のせいばかりではないような気がする。追う立場のFBIのメルヴィン・パーヴィスとの駆け引きも、デリンジャー映画の最大の見せ場であるはずなのに、一方的にデリンジャーに振り回されて一見悪役にも見えかねないほどの位置づけがされている。悪役といえば、FBI長官であるエドガー・フーバーなんだろうけれど、そこもかなりあっさりですね。^_^;
この作品では、デリンジャー以外の男たちは、単なる脇役でしかないという極端な構図が見て取れて、その意味では唖然!なのだけれど、ここまで思い切り良くデリンジャーとビリーの恋愛に焦点を置いた映画も珍しいと思う。
この映画のタイトルはPublic Enemies。デリンジャーの指名手配のポスターにはPublic Enemy No.1と書かれていたとか。Public Enemies 民衆の敵とは、義賊デリンジャーではなく、大恐慌の当時、デリンジャーが襲った銀行や、それにつながる政治家たちを指している、という解釈も出来ないわけではない。きっと、そういうことなのかも。
当時の民衆がデリンジャーたちを、ヒーロー視したり、スター扱いしていたのは、時代背景からのものだろうし、Public Enemies に果敢に挑んだ男・デリンジャーの映画化なのかもしれない。
そういえば、恋愛相手のビリーも、「情婦」でも「愛人」でもなく「恋人」として、デリンジャーが一途に思い続ける存在として描かれる。が、ビリーさえもそれほどの魅力は、この映画では放っていない。ちなみに、ミリアス版で演じたミシェル・フィリップスはかなり、印象的だった。
デリンジャーという銀行強盗が、デップによって大胆でナイーブな一人の魅力的な男として描かれている。極めつけは、警察署に入り込むシーン。完全なフィクションだとは思うけれど、この作品の中での最大の見せ場と思える。不敵というよりは、恐れを知らない少年ぽさと人を食ったような行動力、ジョニー・ディップならではのミステリアスな雰囲気さえ漂う、秀逸なシーンだと思える
このシーンを観ると、クライマックスの映画館の出来事さえも、デリンジャーは予見していたのではないかと、連想してしまう。銃撃戦など、かなり見応えがあるにも関わらず、観終えた後残るのは、デップの存在感という、不思議な作品でした。
チェック:大恐慌時代のアメリカに実在した伝説のアウトロー、ジョン・デリンジャーと彼の恋人との逃亡劇を描いたラブストーリー。無法者として生きる男とFBIの攻防を軸に、運命の恋人との純粋な愛もスクリーンに焼き付ける。主演は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジョニー・デップ。その恋人に『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でアカデミー賞に輝いたマリオン・コティヤール。美男美女による愛の逸話と、手に汗握るアクションが同時に楽しめる。 《 シネマトゥデイ 》 より
※ 130万アクセスにとどきました。(7/8 頃)
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
『パブリック・エネミーズ』 (2009) [映画 (2009 鑑賞作品)]
ジョン・デリンジャーといえば、ウォーレン・オーツが主人公を演じたジョン・ミリアス監督のデビュー作『デリンジャー』を思い出す。
それまでにも何度か映画化されてきたデリンジャーものだったのだけれど、ミリアスの作品は、デリンジャーのイメージを単なる凶悪な銀行強盗から、人間くさく無様だけれど、哀歓さえ漂わせるキャラクターとして瑞々しく描いており、かなり印象深かった。主役のウォーレン・オーツも、彼の代表作として挙げるなら、まさしく『デリンジャー』ではないかと思っている。
で、今回の『パブリック・エネミーズ』なんだけれど、過去のミリアス版がデリンジャーを人間として鮮やかに描いている以上、その路線ではなく、アクション・エンターテイメントとして創られているのではないかと勝手に想像していた。風埃りが舞い上がる中西部の乾いた空気が支配するミリアス版とは違って、都会っぽい洗練された娯楽作って感じかなあ・・なんて。
しかし、違ってました。(^_^;) 確かに雰囲気は都会ぽいですが、まだ、こういう切り口もあったんだって感じですね。そう、ラブストーリーの主人公としての・・・。
ジョニー・デップなら、大丈夫ってことなんでしょうね。製作者側の思惑通り、デップだからこその作品になっていると思います。というより、デップだからこそ、ある種の存在感が出せたのてはないかとさえ思えてしまいます。
ウォーレン・オーツが、どちらかというと素朴な成り上がり者としての切なさを匂わせていたのとは反対に、デップは、どこか成功者としての危険な香りを振りまく。冷静で向こう見ずで知的、夢を追いながらも、どこか生活感のないキャラクター。まさしくカリスマ性、スター性さえも窺わせる魅力を発散している。
プリティボーイ・フロイドやベビーフェイス・ネルソンなど、それだけでも主役を張れそうなつわものが、ただの小悪党(?)としか見えないのも、意図的な脚本のせいばかりではないような気がする。追う立場のFBIのメルヴィン・パーヴィスとの駆け引きも、デリンジャー映画の最大の見せ場であるはずなのに、一方的にデリンジャーに振り回されて一見悪役にも見えかねないほどの位置づけがされている。悪役といえば、FBI長官であるエドガー・フーバーなんだろうけれど、そこもかなりあっさりですね。^_^;
この作品では、デリンジャー以外の男たちは、単なる脇役でしかないという極端な構図が見て取れて、その意味では唖然!なのだけれど、ここまで思い切り良くデリンジャーとビリーの恋愛に焦点を置いた映画も珍しいと思う。
この映画のタイトルはPublic Enemies。デリンジャーの指名手配のポスターにはPublic Enemy No.1と書かれていたとか。Public Enemies 民衆の敵とは、義賊デリンジャーではなく、大恐慌の当時、デリンジャーが襲った銀行や、それにつながる政治家たちを指している、という解釈も出来ないわけではない。きっと、そういうことなのかも。
当時の民衆がデリンジャーたちを、ヒーロー視したり、スター扱いしていたのは、時代背景からのものだろうし、Public Enemies に果敢に挑んだ男・デリンジャーの映画化なのかもしれない。
そういえば、恋愛相手のビリーも、「情婦」でも「愛人」でもなく「恋人」として、デリンジャーが一途に思い続ける存在として描かれる。が、ビリーさえもそれほどの魅力は、この映画では放っていない。ちなみに、ミリアス版で演じたミシェル・フィリップスはかなり、印象的だった。
デリンジャーという銀行強盗が、デップによって大胆でナイーブな一人の魅力的な男として描かれている。極めつけは、警察署に入り込むシーン。完全なフィクションだとは思うけれど、この作品の中での最大の見せ場と思える。不敵というよりは、恐れを知らない少年ぽさと人を食ったような行動力、ジョニー・ディップならではのミステリアスな雰囲気さえ漂う、秀逸なシーンだと思える
このシーンを観ると、クライマックスの映画館の出来事さえも、デリンジャーは予見していたのではないかと、連想してしまう。銃撃戦など、かなり見応えがあるにも関わらず、観終えた後残るのは、デップの存在感という、不思議な作品でした。
チェック:大恐慌時代のアメリカに実在した伝説のアウトロー、ジョン・デリンジャーと彼の恋人との逃亡劇を描いたラブストーリー。無法者として生きる男とFBIの攻防を軸に、運命の恋人との純粋な愛もスクリーンに焼き付ける。主演は『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズのジョニー・デップ。その恋人に『エディット・ピアフ~愛の讃歌~』でアカデミー賞に輝いたマリオン・コティヤール。美男美女による愛の逸話と、手に汗握るアクションが同時に楽しめる。 《 シネマトゥデイ 》 より
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
よーじっくさん、こんにちは!
ジョニー・デップ、、、不思議な魅力満載の俳優さんですよね。
とはいえ、最近、ジョニデの映画に惹かれるものがなく、あまり見ない
のです。この映画はかなりの存在感をかもしだしている様子。
映画全体の出来としてはどうだったのでしょうか?
by 久遠 (2009-12-18 11:33)
はっこうさん、こんにちはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。
感謝です。m(__)m
by よーじっく (2009-12-18 14:31)
xml_xsl さん、こんにちはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、いつも嬉しいです。
ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2009-12-18 14:32)
ジョニー・デップの魅力を堪能するタイプの
作品ではないかと思います。
久遠さん、こんにちはぁ(^^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
逃亡やFBIとの駆け引きは
平均点といったところでしょうか。
by よーじっく (2009-12-18 14:36)
釣られクマさん、こんにちはぁ(^^)/
いつもご訪問とnice!、ありがとうございます。
嬉しいです。!!!
by よーじっく (2009-12-18 14:36)
シンシン。 さん、こんばんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、いつも嬉しいです。
ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2009-12-18 19:16)
ほりけん さん、こんぱんはぁ(^^)/
いつもご訪問とnice!、ありがとうございます。
嬉しいです。!!!
by よーじっく (2009-12-19 00:24)
genpati さん、こんにちはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。
ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2009-12-19 10:36)
@ミック さん、こんにちはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、いつも感謝です。
ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2009-12-19 10:37)
miyoko さん、こんにちはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を、
こちらにもありがとうございます。
嬉しいです!!!
by よーじっく (2009-12-20 09:14)
mimimomo さん、こんにちはぁ(^^)/
こちらにもご訪問とnice!を、
ありがとうございます。感謝です。
by よーじっく (2009-12-20 13:03)
くらいふ さん、こんにちはぁ(^_^)/
こちらにも、ご訪問とnice!をありがとうございます。
嬉しいです。!!!
by よーじっく (2009-12-22 06:19)
こんにちは♪
>銃撃戦など、かなり見応えがあるにも関わらず、観終えた後残るのは、デップの存在感という、不思議な作品でした
本当にそうおもいました。
彼の存在感は本当にすごいな~っておもいました。
なかなか見ごたえがある映画だったのに、ジョニデをみた~って満足感だけのこったような。。。そんな感じでした。
by Nakaji (2009-12-28 12:44)
Nakaji さん、こんばんはぁ(^_^)/
コメントとTB、ありがとうございます。
この作品は、かなりデップの魅力に頼っている気がします。
何度も映画化されながら、ここまでミステリアスで
カリスマっぽいデリンジャーは初めて見ました。
アクション・エンターテイメントが役者の魅力で
オマケになってしまうなんて、ある意味凄いことだと思います。
監督がデップに負けてしまったのかもしれませんね。
by よーじっく (2009-12-28 19:48)