ご訪問をありがとうございます。
主張のハッキリした簡潔な映画でした。
反戦という思いが、ストレートには伝わってこない気もしますが、確かに反戦映画なんですね。
挿入される写真や映像や新聞記事や字幕はどれも、その時の事実を語っているわけで、この作品の方向性を決定しているように見えます。しかし、どこかズレている気がします。
寺島しのぶの演技は、全てを含めて何かを伝えようとする意思を感じます。
その意思を監督は、しっかりと汲み取っているとは思えませんでした。思いと思いが、どこかでぶつかり合って、爆発しているのではなく不完全燃焼しているように見えるのです。
監督の主張は、ハッキリしていても、映画に焼き付けられているのは、反戦ではなく人間の理不尽な思いと生き様であったりします。最終的には、巡り巡って、反戦という位置に還ってくる、そんな作品なのかもしれませんが・・・。
寺島しのぶの存在感や演技が、テーマ以上のものを孕んでいる事は確かです。
従って、戦争にセックスという切り口で挑んでいる気迫は感じられますが、映像のなかから訴えてくるのは、愚かだけれど、生き抜いていく人間への、賛歌のように感じられてしまいます。
リアルらしいセックス・シーンに拘れば拘るほど、そこに残されるのは生身の人間の「凄み」だったりします。それが演じている寺島しのぶ本人の「凄み」に感じられてしまうのが、却って惜しい気がします。
べたっ~と人間にまとわりつくわけでもなく、突き放しているわけでもない、カメラと登場人物たちとの距離感。そこに隙間を感じてしまいます。客観的にもなりきれない、監督と対象とのジレンマを感じます。
そのもどかしさが、作品として昇華されれば、作品としてのまた別の意味の「凄み」が伝わってきたのかもしれませんが・・・。
主人公が夫をリヤカーに乗せて、住んでいる村を回るシーンが何度も登場するのですが、このシーンには何重もの監督の意図が託されている気がします。しかし、寺島しのぶからは女としてのやるせなさだけが発せられていて、何重もの意味が、たった一つ意思に摩り替わってしまっているように、見えてしまうのです。
若松監督は、寺島しのぶを使う事によって、ある意味、映画を興行的には成功させたかもしれないけれど、寺島しのぶの発散する情念は、ハンパじゃなく、この作品を凌駕してしまっている気がします。別の意味で、彼女に食いつぶされてしまった映画なのかもしれません。
チェック:映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』など独特の視点で問題作を発表し続ける若松孝二監督が、戦争の愚かさと悲しみを描いた反戦ドラマ。太平洋戦争のさなかに手足を失って帰還した傷病兵とその妻の姿を描く。四肢を失い、顔は焼けただれた姿となって戦場から戻る久蔵に大西信満。その久蔵を看病するシゲ子を寺島しのぶが演じ、第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。正義のための戦争などないという若松監督の痛切な思いが、過激な描写で語られていく。
ストーリー:勇ましく戦場へと出征していったシゲ子の夫、久蔵。しかし戦地からシゲ子(寺島しのぶ)の元に帰ってきた久蔵(大西信満)は、顔面が焼けただれ、四肢を失った姿だった。多くの勲章を胸に、「生ける軍神」と祭り上げられる久蔵。シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていくが……。 【シネマトゥデイ】 より
映画『キャタピラー』 予告編
『キャタピラー』 Official Site 『キャタピラー』 @象のロケット
『キャタピラー』 - goo 映画 『キャタピラー』 @ cinemacafe.net
『キャタピラー』 @ 映画生活『キャタピラー』の映画詳細、映画館情報
※ 130万アクセスにとどきました。(7/8 頃)
ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
『キャタピラー』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]
主張のハッキリした簡潔な映画でした。
反戦という思いが、ストレートには伝わってこない気もしますが、確かに反戦映画なんですね。
挿入される写真や映像や新聞記事や字幕はどれも、その時の事実を語っているわけで、この作品の方向性を決定しているように見えます。しかし、どこかズレている気がします。
寺島しのぶの演技は、全てを含めて何かを伝えようとする意思を感じます。
その意思を監督は、しっかりと汲み取っているとは思えませんでした。思いと思いが、どこかでぶつかり合って、爆発しているのではなく不完全燃焼しているように見えるのです。
監督の主張は、ハッキリしていても、映画に焼き付けられているのは、反戦ではなく人間の理不尽な思いと生き様であったりします。最終的には、巡り巡って、反戦という位置に還ってくる、そんな作品なのかもしれませんが・・・。
寺島しのぶの存在感や演技が、テーマ以上のものを孕んでいる事は確かです。
従って、戦争にセックスという切り口で挑んでいる気迫は感じられますが、映像のなかから訴えてくるのは、愚かだけれど、生き抜いていく人間への、賛歌のように感じられてしまいます。
リアルらしいセックス・シーンに拘れば拘るほど、そこに残されるのは生身の人間の「凄み」だったりします。それが演じている寺島しのぶ本人の「凄み」に感じられてしまうのが、却って惜しい気がします。
べたっ~と人間にまとわりつくわけでもなく、突き放しているわけでもない、カメラと登場人物たちとの距離感。そこに隙間を感じてしまいます。客観的にもなりきれない、監督と対象とのジレンマを感じます。
そのもどかしさが、作品として昇華されれば、作品としてのまた別の意味の「凄み」が伝わってきたのかもしれませんが・・・。
主人公が夫をリヤカーに乗せて、住んでいる村を回るシーンが何度も登場するのですが、このシーンには何重もの監督の意図が託されている気がします。しかし、寺島しのぶからは女としてのやるせなさだけが発せられていて、何重もの意味が、たった一つ意思に摩り替わってしまっているように、見えてしまうのです。
若松監督は、寺島しのぶを使う事によって、ある意味、映画を興行的には成功させたかもしれないけれど、寺島しのぶの発散する情念は、ハンパじゃなく、この作品を凌駕してしまっている気がします。別の意味で、彼女に食いつぶされてしまった映画なのかもしれません。
チェック:映画『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程(みち)』など独特の視点で問題作を発表し続ける若松孝二監督が、戦争の愚かさと悲しみを描いた反戦ドラマ。太平洋戦争のさなかに手足を失って帰還した傷病兵とその妻の姿を描く。四肢を失い、顔は焼けただれた姿となって戦場から戻る久蔵に大西信満。その久蔵を看病するシゲ子を寺島しのぶが演じ、第60回ベルリン国際映画祭で最優秀女優賞を受賞した。正義のための戦争などないという若松監督の痛切な思いが、過激な描写で語られていく。
ストーリー:勇ましく戦場へと出征していったシゲ子の夫、久蔵。しかし戦地からシゲ子(寺島しのぶ)の元に帰ってきた久蔵(大西信満)は、顔面が焼けただれ、四肢を失った姿だった。多くの勲章を胸に、「生ける軍神」と祭り上げられる久蔵。シゲ子は戸惑いつつも軍神の妻として自らを奮い立たせ、久蔵に尽くしていくが……。 【シネマトゥデイ】 より
映画『キャタピラー』 予告編
『キャタピラー』 Official Site 『キャタピラー』 @象のロケット
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ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿
この視点は初めてですね
by エコピーマン (2010-09-11 11:44)
こんにちは^^
キャラピラー、近々観に行こうと思っています。
by 伽耶 (2010-09-11 12:51)
エコピーマン さん、 こんにちはぁ(^_^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
色々な思いが、ゴッタ煮という気がしないでもないです。
洗練されていない力強さを感じます。
by よーじっく (2010-09-11 16:29)
伽耶 さん、 こんにちはぁ(^_^)/
もっと重くて長い作品かと想像していたのですが
短くて、題材のわりには重く感じられない
不思議な作品ですね。
コメントとnice!をありがとうございます。
by よーじっく (2010-09-11 16:32)
kaoru さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです!いつも感謝です。(^'^)
by よーじっく (2010-09-11 16:32)
もも さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-09-11 16:33)
wing_14 さん、こんにちはぁ(^_^)/
こちらにも、ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-09-11 16:34)
あんれに さん、こんにちはぁ(^o^)丿
ご訪問とnice!を、いつもありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-09-11 16:35)
upa さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-09-11 16:36)
xml_xsl さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです!いつも感謝です。(^'^)
by よーじっく (2010-09-11 16:36)
くにちゃん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-11 16:37)
私が三人目 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-09-11 20:33)
シンシン。 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を、感謝です。いつも嬉しいです。(^'^)
by よーじっく (2010-09-11 20:33)
デルフィニウム さん、こんぱんはぁ(^o^)丿
いつも、ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-11 20:34)
おぉ!次郎 さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。m(__)m
by よーじっく (2010-09-12 00:11)
red-finさん、こんぱんはぁ (^o^)丿、
ご訪問とnice!をありがとうございます。(^'^)
by よーじっく (2010-09-12 00:11)
suzuran さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-12 00:14)
めぇ さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-09-12 00:14)
この映画、観に行くつもりでいたんですが、
なんと僕の街では興行がありませんでした。
一応、人口100万人の都市なんですが・・・・・。
あまり集客が見込まれないとの判断だったんでしょうか?
たくさんのシネコンがあるのにねぇ~。
同じものばかり旗揚げしないで、独自の視点みたいなものがほしいです。
なんとか頑張って手を尽くしてみようと思います。
by SOSEGON (2010-09-12 03:37)
おもしうろい視点ですね。
わたしもいろいろ感想はありますが、とりあえず見事に「映画」だったのは嬉しかったです。
最近の日本映画監督の中には「映画」でないものを撮る人も多いですから。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-09-12 08:29)
よーじっくさん おはようございます
この映画は観たいと思います。
が、こちらでは、まだ予告すらありませんので
かなり遅れてくるのでしょうか?
お越しいただきありがとうございます。
無事に復活できました。
これからもよろしくお願いいたします(笑)
by スマイル (2010-09-12 09:07)
SOSEGON さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とコメントをありがとうございます。
シネコンも乱立してくると個性を出すために
単館系作品も積極的に上映したりするんですが
タイミングみたいなものもあるんでしょうか、不思議ですね。
無理してでも観るべき作品とは思いませんが
在りし日の日本映画の姿を、色濃く残している作品なので
チャンスがあったら、確認してみるのも面白いですよ。
by よーじっく (2010-09-12 10:34)
末尾ルコ さん、 こんにちはぁ(^_^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
映画の感触が、しっかりと息づいている作品でした。
清々しいくらいに、ここまで簡潔な作品は
久しぶりですね。(^_^)
by よーじっく (2010-09-12 10:41)
スマイル さん、 こんにちはぁ(^_^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
復活されて、嬉しいです。おめでとうございます。!
静岡でも単館系作品は、数ヶ月から半年遅れての公開が
多いです。やっと鑑賞出来たと思ったら
既にレンタルは始まっていたなんてこともあります。
良い作品は、時間に色褪せたりはしないので
のんびり出会いを待つことにしています。(^^ゞ
by よーじっく (2010-09-12 10:46)
da-naka さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-09-12 11:12)
Labyrinth さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-09-12 11:18)
ちー坊 さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-09-12 11:18)
c_yuhki さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。感謝です。(^^)
by よーじっく (2010-09-12 11:19)
takemovies さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-12 11:20)
りぼん さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。m(__)m
by よーじっく (2010-09-12 11:20)
釣られクマ さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!を感謝です。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-09-12 11:21)
piyo☆ さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!を嬉しいです。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-09-12 11:22)
Mabo さん、こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-09-12 11:22)
oira さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。こちらにも、ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-13 23:58)
やま さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!を感謝です。ありがとうございます。m(__)m
by よーじっく (2010-09-14 00:01)
artfuldodger さん、こんにちはぁ(^_^)/
こちらにも、ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です。(^_^)
by よーじっく (2010-09-14 14:03)
久遠 さん、 こんにちはぁ(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。嬉しいです。!!!
by よーじっく (2010-09-14 14:04)
キャタピラー観たいのですが、シネマスコーレは狭いし、
多分混んでいるので、迷っています?!
by 薔薇少女 (2010-09-17 23:38)
薔薇少女 さん、こんぱんはぁ(^^)/
コメントとnice!をありがとうございます。
静岡でも混んでいましたよ。
有り難いことに、1ヶ月上映していたので
落ち着いた頃に出かけました。
短い作品だとわかった時点で
以前の若松作品とイメージが繋がってしまって
期待せずに観たのが、良かったのかもしれません。(^_^;)
by よーじっく (2010-09-18 00:01)
スー さん、こんぱんはぁ(^^)/
ご訪問とnice!、嬉しいです。ありがとうございます。!!!
by よーじっく (2010-09-18 00:10)
赤と青 さん、おはようございます(^_^)/
こちらにも、nice!とご訪問、感謝です。ありがとうございますm(__)m
by よーじっく (2010-09-18 08:09)
アイドル箱 さん、おはようございます(^_^)/
ご訪問とnice!をありがとうございます。感謝です(^.^)
by よーじっく (2010-09-18 08:10)