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『シスタースマイル ドミニクの歌』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]



 遥か昔、ラジオ番組で、「かつてロック全盛初期の頃、「黄金のピル」という曲が世間を騒がせた」という話を聴いた記憶があります。

 その年代だと、ウェスト・コーストのロック・ミュージシャンがドラッグで命を落としたというニュースが頻繁に流れていた頃のはずなので、「黄金のピル」という曲も、アメリカのミュージシャンの曲だとばかり思っていました。楽曲自体は聴いていたのですが、ラジオの70年代回顧ナツメロ番組から得た、ミニ知識みたいなものでした。

 『シスタースマイル ドミニクの歌』には、そのエピソードが出てきます。まさか、ベルギーの尼さんの創った曲だったとは、想像だにしていませんでした。私も、そんなミニ知識をよく覚えていたものだとは思うのですが、確か、世界を震撼させたみたいな、大げさな表現をしていたので、忘れなかったのかもしれません。

『シスタースマイル ドミニクの歌』2.jpg


 そう、この映画の主人公は、「黄金のピル」という避妊薬の歌を、堂々と歌ってしまった尼さんのお話だったんですね。

 もちろん、「ドミニクの歌」という明るく楽しい曲は知っていました。歌詞の内容までは知らなかったのですが、こちらは聖ドミニコという聖者を歌った曲なんですね。

 「黄金のピル(1967)」と「ドミニクの歌(1963)」、この2曲だけで、その作者であるシスター・スマイルが、決して平穏な生涯を終えたとは思えない、そんな落差を感じます。

『シスタースマイル ドミニクの歌』4.jpg
 
 『シスタースマイル ドミニクの歌』は、彼女の生涯を描いた作品です。そして、この2曲が、彼女から生み出された事にも、自然と納得してしまう映画になっています。

 「黄金のピル」という曲の顛末を、後年の遥か日本の音楽好きの私でさえも知っていることに驚きます。世界中を震撼させたという事実に驚きます。映画の中では、教会との対立が描かれていますが、確か放送禁止にした国もあったように覚えています。

 そんなことを中途半端に知っているだけに、『シスタースマイル ドミニクの歌』を1本の映画として、冷静に観ることが私は出来ませんでした。

 彼女はシスターである前に、アーティストだった。世間知らずのわがままで無垢な、才能あるアーティストだった。それを知りえただけでも、私はこの映画を観て良かったと思います。

『シスタースマイル ドミニクの歌』3.jpg


 そういえば、彼女のデビュー曲は、フィリップス社から発売されるのですが、当時のフィリップス社って、電気製品に限らず、映画や音楽まで絡んでいたすごい会社だったんですね。ジョージ・パルの初期のアニメが、フィリップス社の宣伝用の短編として創られていた、なんてことを思い出して感慨深かったです。
記 2010-10-02


・・・ 『シスタースマイル ドミニクの歌』 概要と予告編を見る


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