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『D-WARS ディー・ウォーズ』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 感想を書くために、スタッフ・キャストの確認にオフィシャル・サイトを覗いてみました。

 えっ、こんな凄いシーンだったっけ? こんな迫力あったっけ? 確かに全て映画に登場してくるシーンばかりです。思い出してみれば、迫力あるVFXが、次から次へと繰り出されて、作品の殆どは、こんなシーンの連続です。予告編をご覧下さい。


Trailer Worldwide Version

 パソコンの画面で見て迫力あるんだから、映画館で観ても大迫力なのですが、何故か余り印象に残っていない。ストーリーが単純すぎて、VFX鑑賞会みたいな印象になっちゃってるんですね。韓国のドラゴン伝説が、現代のLAに引き継がれて描かれるお話です。お話の進展は、冒頭で描かれる悲劇のエピソードが、そのまま現代でもなぞられます。きっと、結末は違うんだろうなぁと観客は、想像するわけで、まさにその通り。結末までは、何のひねりも、進展も、どんでん返しも、意外性もなく、ごくごく普通に、お話は進んでしまいます。

 ただ、こんなVFX満載の怪獣映画を作りたかっただけ・・・、と監督は言っているようにも思います。

 で、この映画、舞台はLAなんですが、なんか洋画を観ている気がしません。怪獣が現れて逃げ惑う人々、破壊されてゆく大都市、なんとかこの事態を収拾しようと、情報を集め、この不可解な事態を招いた謎に迫ろうとする主人公の男女、FBI、警察・・・。

 どういう訳か、昔懐かしい、日本の怪獣映画を観ている感覚に襲われます。

 何故なんだろう、観ながら考えました。逃げ惑う人々、破壊される大都市、あれっ、日本の怪獣映画のアングル?

 主人公を取り巻く人々。FBI、警察、医師・・・、あれっ、なんかピリっとしてなくて、のんびり、のんきな雰囲気、緊迫感があるようでも、画面からは、その大惨事に巻き込まれている人々の必死さが伝わってきません、60年代の庶民的な日本怪獣映画のたたずまい?。


 今までのアメリカ映画で見てきた、FBIや警察や医師は、もっとリアルに見えてました。でも、この映画の中では、日本の映画監督が遠慮しつつ、アメリカで、外国のスタッフやキャストを使って、映画を作らせて貰ってる感じなのです。やはり、違和感があります。確かに写っているのはLAなんですが、LAでロケしているようには、伝わってこないんです。

 この作品の監督は韓国の人だそうです。どうも、子供の頃、日本の怪獣映画を観て育った感じです。真実は知りません。(^^ゞ

 日本の怪獣映画を現代に甦らせて舞台をLAにしたら、スッゴイ映画が出来るんだろうなぁ、という夢を実現してしまった感があります。ある意味、日本怪獣映画へのオマージュなのだろうと思います。監督が意識しているかどうかは、別として。


 「VFX満載の怪獣映画を楽しむぞぉ」の心構えで観れば、きっと楽しい時間を過ごせると思います。その視点からすると、なにやら楽しげな映画のような気もします。子供の頃は、こういう映画が多かったし、そんな映画をわくわくしながら楽しんでいたんだよなあと、懐かしく思います。

 ちなみに、D-WARSの"D"は、ドラゴンのことです。東洋のドラゴンです。LAを破壊してゆくドラゴンも見ごたえあるけれど、クライマックスはドラゴン対ドラゴンの対決です。ちょっとキングコングぽい、シチュエーションとかが出てきたり。やはり、往年の怪獣映画の強烈な印象を、監督は引きずっているんでしょうね。VFXは、ホント流石です。

《 転載 2008.12.3 (12:10:05) 》


『D-WARS ディー・ウォーズ』 オフィシャルサイト
D-WARS ディー・ウォーズ 日本版予告編


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『ジャンパー』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 期待していた以上でした。「えっ、どこが?」、なんて言われそうだけれど・・・。

 まず、何と言ってもテレポーテーションの爽快感があります。主人公は、その特殊な能力ゆえに、追手の攻撃にさらされるんですが、何故追われるのかの理由は、なかなか明らかにされません。

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 普通なら、「訳わかんない・・・」といらいらしてしまうところなんですが、へんにもったいぶって「実はコレコレしかじか」で、だから追撃され、命を狙われるんだよ~みたいな、まどろっこしい(まだるっこい)ことなんか、全然無視して、ただただ追いつ追われつが繰り返されます。

 まっ、母親がなんとかかんとか、なんて部分もあるけれど、そんなのお構い無しに、瞬間移動の映像が、これでもかと繰り返されます。

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 ほんの数秒ニューヨークの摩天楼、次にほんの数秒はエジプトのピラミッドのうえ、次にロンドンの目抜き通り、いやいや今回は東京の渋谷・・・、で、あれチェチェンにいると思えば、次の瞬間はローマの遺跡。

 などなど、チェイス・シーンはめまぐるしく場所を変えて、続いていきます。

 あまりに、場面転換が速いのでついていくのが精一杯。その状況を理解するのではなく、あくまで一瞬の感覚で、楽しむしかない、映像を感じて享受するしかない状況は、ほんと爽快感さえ覚えます。

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 映画全体の長さも、90分ぐらいと短くて、とってもお手ごろです。で、後半に用意されてる「実は・・・」、結構いい加減と言うか、中途半端というか、なんか釈然としない説明で終わってしまいます。

 きっと、実際は、もう少し説明の描写はあったんじゃないかと、想像します。

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 ただ、この作品が与える爽快感、スピード感を、何より最優先で生かすために、もたもたした説明シーンは、思い切ってバッサリ切ってしまったように、想像します。

 で、私は、そのバッサリとボツにされたシーンより、小気味よくテンポアップされた、作品のノリの良さを生かした決断に、エールを送りたい気持ちです。

 スピード感だけが残された、この作品の「あっさり感」が、気に入ってしまいました。

 【転載 2009-05-28 12:01:43 】





「ジャンパー」予告編 (米国版)
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スウェーデンの城 (1962) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

スウェーデンの城.jpg


 実際、アルディは城に住んでいたらしい

 伊、仏、独の俳優が出演するサガン原作のコメディ。となると期待しますよね。監督がヴァディムということで、別の意味でも期待してたりして・・・。

 が、どうもイマイチどんな映画を作りたかったのかはっきりしないままモヤモヤ~とした感じで映画は終わってしまいます。焦点がぼけているのか、ただなんとなくサラリと人間模様が描かれているというか、なら、ちょっとシャレたコメディとして、いいんじゃないって思えそうなんですが、そうでもないんですよね。やはり消化不良気味という印象しか残らなかったなぁ~。

 しかし実はこの映画、貴重な歌手兼女優さんの数少ない出演作の一つだったんですね。
私にとって、お目当てはなんと言ってもフランソワーズ・アルディただ一人。アルディ出演作は何本かあるんですけど、すべて劇場公開時には観ていないんで、アチコチの名画座を探し回ってなんとか観る事が出来ました。
 
 が、殆どその機会を逸したら、劇場では2度と見れない貴重なチャンスでもありました。

無理して名画座巡りして良かったなあと、今では思っています。

 おぉ、忘れちゃいけない大事なことがありました。この映画の主題歌「スウェーデンの城」です。
ジャズワルツで超カッコいい名曲です。私も大好きです。映画よりも曲のほうが有名かもしれません。日本でもヒットしたんじゃないのかな、確か日本語の歌詞を付けてどなたかが歌っているはずです。私は聞いたことは無いのですが、一度聞いてみたいですね。


原題: CHATEAU EN SUEDE 監督: ロジェ・ヴァディム 原作: フランソワーズ・サガン 音楽: レーモン・ル・セネシャル 出演: モニカ・ヴィッティ、ジャン=ルイ・トランティニャン ジャン=クロード・ブリアリ、クルト・ユルゲンス フランソワーズ・アルディ

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『アフター・スクール』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 いやぁ~、騙されました。気持ちよく騙されました。

 まさか、そう来るとは思っていなかったんで、してやられました。お見事です。嬉しいです、とても楽しめました。(^_^)

 この作品の売り物は、どんでん返し、最後に「あっ」と言わせるどんでん返しです。

 で、見る前から、それが売り物だと知っているんで、こちらも、騙されるものかという気持ちで見ています。

アフター・スクール01.jpg

 いちいち、「あれっ、これは、ホントはこういうことなのかな」、「いや、実はこちらがこうで・・・、あっちがああなんで、裏ではこうなっているのかな」、なんて、疑心暗鬼で画面を見つめます。

 こういうタイプの作品は、けっこう、アチコチに細かく伏線を張り巡らしているんで、細かいところをしっかりチェックしておかないと、騙されちゃいますからねえ。

 で、「あれっ、おかしいなあ」とか、「ちょっと不自然」とか、あるんだけれど、どうも一つに繋げられなくて、細かい疑問は感じつつも、やっぱり、騙されちゃうんですねえ。

 ホント、気持ちよく騙されました。

アフター・スクール02.jpg

 見た後でいうのも、なんですが、冒頭の回想シーンから、ちょっこっとやっているんですよね。悔しいけれど。

 まっ、中学の女生徒が、同級生の男子生徒に手紙を渡すだけの回想シーン。これは、胸キュンなシーンなんで、見てるほうも素直に見ちゃうんだよねえ。で、主人公は、その学校の同級生が、大人になって教師として、同じ学校に勤めているという設定。

 こちらも、胸キュンの延長上で、ついつい素直な気持ちで、映画に入って行ってしまうんで、なかなか徹底したイジワル目線では見れなくなっちゃうんだよね。

 で、それとは、全く関係ない設定で、別の人物が、いわくありげに出てくるんで・・・。つい、「善と悪」みたいな単純な解釈をしちゃうんだよねえ。

アフター・スクール.jpg

 このハッキリした、両者の登場に、見ているほうは、せいぜい「善と悪」をひっくり返して、想像するとか、そんなレベルになってしまいがち・・・。この映画、やっぱりウマイです、騙し方が。

 一応、最初から不自然だなぁ、とか思う会話とかはあったんだけど、全てがわかった段階で検証してみても、やっぱり細かく不自然な部分はあります。

 最初から、観客を騙すつもりで、不自然でも騙されやすいように、セリフが整えられているんだけど、あとになって考えると、「あっ、そういうことか!」、爽やかに納得できる部分もあったりして、そこらへんは、目を瞑るしかないのかなあ、とは思ったりもします。

アフター・スクール2.jpg
 
 まっ、とにかく、見ていただきたい。

 気持ちよく、騙してくれる作品です。楽しかったです。




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 【転載 2009-05-26 19:46:33】



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ダーティ・メリー クレイジー・ラリー (1974) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

「タイトルほど、ダーティじゃない爽やかさ 」

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 軽快なテンポで進むストーリーは、シンプルそのもの。全編カー・アクション中心なのだが、登場人物たちの気の利いたセリフのやりとりが、アクセントとなり、飽きさせずに最後まで見せてくれる。

 スーザン・ジョージがちょっとイカレていてナイーブな女の子を印象的に演じている。

 ラストも不思議に爽快。感じのいい映画だ。

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原題:Dirty Mary Crazy Larry(1974年米) 監督:John Hough 原作:『The Chase』 by Richard Unekis 脚本:Leigh Chapman & Antonio Santean 撮影監督:Mike Margulies 音楽:Jimmie Haskel 出演:Peter Fonda, Susan George, Adam Roarke, Vic Morrow

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吸血鬼 (1967) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

「面白くて楽しい吸血鬼映画」

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 吸血鬼映画なのに笑えます。吸血鬼映画の勉強にもなります。

 私がまだ映画を観始めた頃で、吸血鬼映画といえば過去のB級作品の代名詞の一つでした。

 名画座を探し回っても、その頃には、なかなか上映はしていませんでした。今と違って、ホラー系の作品は、特に洋画は、市民権がなかったような頃だったと思います。

 この作品は吸血鬼映画の基礎を知るには、最適な作品でした。最も基本的な部分を忠実に描いています。そして、それがパロディとして笑いに消化されています。確か文芸坐か大塚名画座で観たような記憶があります。



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 まさしく、ポランスキーのセンスに乾杯です。 後年、傑作「ヤング・フランケンシュタイン」の登場でフランケン映画の基礎は学べますが、吸血鬼と言えば、この作品がまずはオススメです。


原題: THE FEARLESS VAMPIRE KILLERS OR:PARDON ME, BUT YOUR TEETH ARE IN MY NECK DANCE OF THE VAMPIRE
監督: ロマン・ポランスキー
撮影: ダグラス・スローカム
出演: ロマン・ポランスキー、ジャック・マッゴーラン、シャロン・テート



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『WALL・E/ウォーリー』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 ピクサー/ディズニーの最新作『WALL・E/ウォーリー』を観て来ました。

 面白かったし、楽しかったし、とても満足しました。舞台が未来ということで、結構SFぽいのかと思ったら、それほどでもなくて、笑いを取る所は、結局アナログだったりします。で、そこに変に納得したりもしました。


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 極力、ムダのないように練られたであろう脚本とテンポの良い演出は、アニメーションであるがゆえの映像の平坦さが招く、間延び感を忘れさせます。後半のドキドキ・ワクワクの演出は、一時の宮崎アニメの影響なのかなあ、などと思ったりもしました。


 カートゥーンや映画へのリスペクトも、ちりばめられていて(パロディだと言う人もいるでしょうけれど)、遊びが遊びで終わっていない、作品を面白くする一つの要素にもなっています。

 前半、殆どセリフらしいセリフがないところなどは、やはり往年のカートゥーンへのオマージュなんだろうし、CGアニメのピクサーとしては、やっておきたかったことなんだろうと思います。そんなところも私には、とても嬉しかった部分でした。

 『ファインディング・ニモ』もなかなかの出来だった監督のアンドリュー・スタントン、さらにこの作品は引き締まった演出が光ります。


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 そして、ミュージカル映画『ハロー・ドーリー』の一場面が、『WALL・E/ウォーリー』ではとても重要な位置を占めているんですが、それよりも前半に流れるサッチモの「バラ色の人生」がさりげないのに、とても印象に残ります。監督の意図したかった思いが心に響いてきました。

 さらに、作品のタイトル・クレジットやエンド・タイトル・クレジットの背景にまで、監督の色々な思いやメッセージが込められていて、なかなか侮れない作品になっています。


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 そうそう、小さなお掃除ロボット ↑ が、可愛くて気に入りました。今ネットで探したら、名前はモーだとわかりました。

 楽しくて、面白くて、満足できると書きましたが、基本的にはラヴ・ストーリーです。ですから、グッと来たり、ジーンと来たりのシーンも充分あります。心温まる、そして泣けるアニメとも言えます。


【公式】WALL・E/ウォーリー 予告編


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デトロイト・メタル・シティ (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 大ヒット爆笑デスメタルギャグ漫画の映画化というんで、かなり笑えるんじゃないかと期待していました。

オシャレなポップ音楽が大好きな心優しき青年が、何故か悪魔系デスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ」(DMC)のカリスマギターボーカル「ヨハネ・クラウザーII世」として活躍する羽目になる悲劇(喜劇?)。

そうなんですね。主人公の松山ケンイチ演じる根岸宗一君が、自分の置かれた立場に右往左往する姿が、笑いを誘うんですね。そんな状況に、さらに彼が一方的に想いを寄せる加藤ローサちゃんが登場するんで、さらに七転八倒するハメになってしまって、笑いはどんどんエスカレートしていく。というのが映画化にあたっての狙いみたいです。

松山ケンイチくんの演じる"心優しき青年"は、どちらかというとステロタイプのカリカチュアライズされた喜劇の演技なんで、否が応でも喜劇映画としてしか、こちらの目に映りません。

あまり、共感を呼ぶという演技プランではないみたいです。そこをどう感じるかで、この作品の評価は分かれてしまうと思います。観客に「今日は笑うぞ」という心構えがないと、ちょっとつらいかもしれません。

で、私はというと、映画館の中では、一番笑っていたかも?、というスタンスで見てました。
もっと、みんな笑ってやってくれないと、松山ケンイチ君の立つ瀬がないじゃないですか!!

まあ、音楽業界をシニカルに描いている部分もあるし、宮崎美子演じる宗一君の母親の存在とか、喜劇としてだけではない部分もあります。特に実家に帰った宗一君が変身して「ヨハネ・クラウザーII世」として、実の母親と対面する数々のシーンはいいですね。

宗一君の私生活と、DMCとしての活躍のギャップを、映像としてハッキリ見せるために、意識的に宗一君のホンワカ、ノンビリした生活が強調されて描かれているんですが、そこがなんともあったかい感じで、いいです。

「ヨハネ・クラウザーII世」を「クラちゃん」と呼んで、普通の人間(?)として扱ってくれる宗一君のお母さんは、ホントいいお母さんです。宗一君は幸せなヤツだなあ、と思いました。

一つ残念だったのは、観た映画館の音量の低さでした。

一応、デスメタルロックとおしゃれなポップミュージックという、極端に差のある二つの音楽が、この映画では流れるんで、せめてデスメタルの時には、耳を劈くぐらいの大音響でガンガン音楽を鳴らしてくれなくちゃあね。そのソリッドで殺人的な音量こそがデスメタルの魅力の一つでもあるし、落差が際立てば立つほど、2つの音楽の"はざま"で、苦悩(ってより、振り回されてるだけかも)する主人公の滑稽さが、ストレートに伝わってくると思うんですけど。どうなんでしょう?


あっ、松雪泰子さんが、ぶっちぎれてて、とても良かったです。もっともっと、ぶっちぎれてもいいんじゃないかと個人的には思いましたが、彼女のイメージからすると、相当大胆な演技ですよね。

それと、ジーン・シモンズが出てるけど、もっとオーラがないとねぇ。ちょっと残念。

《2008.9.7 (10:27:04) 転載記事》
 
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『20世紀少年 第1章 終わりの始まり』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 知り合いが言ってました。「有料でみる巨大な予告編」だと・・・。

 激しく、同意!!!。まったく、そんな映画です。だからと言って、つまらないわけではなく、とても面白い作品になっています。


 どうも、長大な原作の最初の3分の1を映画化したのが、この作品のようなのですが、とにかく、お話がどんどん進んでいきます。

 とにかく、第2部に話を繋げなきゃならない、とにかくバトンを渡すためには、原作の要点はしっかり描いて伝えなきゃならない、そんな感じでこの映画は出来ています。

 主人公や、主人公を取り巻く仲間たち、日本をあらぬ方向へ導こうとする「ともだち」と呼ばれる人物、これらの人々が入り乱れて、過去から現在(?)までのイキサツを描いていきます。

 だから、「この人なんでここにいるんだ?」 「こんな大きなもの、どこをどうすれば、周りに気づかれずに、ここまで移動できるんだ?」 「日本の政府は何やってんだ、自衛隊は何してるんだ」 「だから、この状況の説明してよ、何故こうなっているだよ?」 なんて疑問は沸々と湧いてくるのですが、そんな疑問を引きずっていたら、あっという間にストーリー展開から、置いてきぼりを食います。そういう、一見スケールの大きな、とんでもない事態に、既に日本は巻き込まれているわけです。映画の中ではね。

 そう、目の前で起こっている出来事を、受け入れるしかないのです。突然、何かの事故に巻き込まれでもしたみたいに・・・、少なくとも、巻き込まれてしまった以上は、素直に現実を認めるしかない、ってな状況に観客は追い込まれてしまうのです。

 たくさんのエピソードがつながって描かれているのですが、その一つ一つのエピソード自体は、巧妙に丁寧に違和感なく描かれています。その前後の状況説明や、出来事の背景まで突っ込んだ描写が無いだけなのです。

 さすが、堤監督、泥濘はないです。テレビドラマで鍛え上げられた、あとくされの無い大胆な省略、要所のみの重点的描写、その手法を映画に持ち込んでます。とりあえず事件は起こってしまっているんだから仕方がない、と観客は諦めて付き合うしかないのです。

で、最後まで突っ走ってくれる、この展開のスピードに酔うしかないのです。


 で、私の疑問。これって映画? やっぱ予告編だよねえ。それも第2部への予告編じゃなくて、原作への予告編。

この作品を観ると、原作ってどうなってんの? こんなに予告編が面白いんじゃ、原作に期待しちゃうなあ、てな気持ちになります。

 しかし、ここまで、ストーリーとか役者さんとか、CGや特撮に、一切触れない感想ってのも、久しぶりです。まずは見て下さい、わたし的には、DVDでも、いいかも~、ってな感じです。

 そうそう、言い忘れてました。懐かしい音楽と懐かしい風景、堤監督、この点でも全く泥濘はありません。この部分はオススメです。(*^^)v
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『歓喜の歌』 (2008) [映画 (~2008 鑑賞作品)]

 いい映画だと思います。悪い人は一人も出てこない、とても気持ちのいい作品です。

 原作は立川 志の輔の新作落語だそうです。落語が原作だからといって、コメディで片付けてしまうには余りにもったいない気もします。まっ、落語ですから市井の人々の悲喜こもごも、が土台になっています。その上に音楽の素晴らしさが充満した映画です。合唱の素晴らしさを誰でもが、身近に堪能できる作品です。

 主人公は、小林薫演じる地方の文化会館の主任。まあ、公務員と言う事で、飛ばされて今は文化会館にいるという設定なので、誰でも想像できるダメ公務員を演じています。ここまで仕事、だらだらやっていていいのかなあ、と思うぐらいにカリカチュアライズされた演出です。
 
 私は、この絵に描いたようなぐうたら、やる気無し公務員を見ていて、はっきり言って嫌悪感を覚えました。まっ、映画ですし、現実には、こんな酷い公務員はいないと思うので、余計に気分は良くなかったです。製作者側の悪意に満ちた演出のように思えたんです。コメディなんだからいいじゃん、なんて言わないで欲しいです。

 でも、そんな公務員を、何故か憎めなく感じさせるように演じている小林薫は、たいしたものだと思います。

 作品の前半は、そんなダメ公務員ぶりが中心に描かれているので、ちょっと困った映画だなあ、なんて思ってました。はっきり言って、このままじゃ最後まで見てられないよってな、感じです。

 しかし、映画が始まって1時間経ったぐらいから、作品は様相を変えてきます。事件は大晦日の文化会館公演のダブルブッキングです。2つのアマチュア・ママさんコーラスが、その被害者です。

 どちらも、その日に、その時間に公演しなければならない、色々な事情があります。その団員さんたちの事情を描くために、たくさんのエピソードが描かれていきます。そう、コメディではよくある、こんがらかるだけこんがらかってしまった団員さんたちの事情です。

 まっ、この事情が泣かせるんです。私は結構、ウルウルしていました。まだ、まだ、事態は解決するようには見えない段階なのに・・・。

 で、この映画の後半は、いかに、あのダメ公務員の主任さんが事態を収拾するかと言う話になります。 キッカケは餃子です。まっ、この餃子は見てのお楽しみです。

 はい、ここからがコメディです。実にご都合主義です。実にいい加減です。実に限りなく、身勝手な辻褄合わせです。

 でも、もう遅いんです。私はとっくにウルウルしちゃっているんです。このウルウル感を、製作者のご都合主義の犠牲にはさせたくない。最後まで、感動のラストまで引っ張って行って欲しい。そう願い始めているんです。

 この作品に感動した多くの人は、きっとラストへと盛り上がっていく感動を、しっかり受け止めたいと思って、全ての「いい加減さ」に目を瞑ったんだと思います。

 そう感動しかかった私を、このまま置き去りにしないで!、悲痛な叫びです。

 そして、製作者の思惑通り、感動したがりの私は、しっかり感動しました。

 最初に、出てくる人は全て良い人ばかり、と書きましたが、実は、この作品を見る人はいい人ばかりだから、感動してくれるだろう、という製作者側の思惑に、見事ハマってしまったのは、この作品を好きな、人の良い観客なんですね。

 はい、恐れ入りました。



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