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『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 前作と打って変わって、今度は映画らしくなってるゾ・・、なんて思ったりもするんですが、私としては、ちょっと寂しかったりしたのも、事実。

 今回は群馬の女の子たちが主人公です。一応、女子ラッパーだそうです。

180 SR サイタマノラッパー27.jpg でもなんか、この映画のタイトル『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』って、カッコ良すぎるよなあ。そのタイトルにおおぉ~、という期待を胸に、鑑賞しましたが、日曜の夜の回。観客は私一人の、貸切状態。

 かなり笑える作りになっているのに、誰の笑い声も聞こえない状況。でも、一人で笑ってました。まっ、楽しまなきゃね。今回も、またまたオチコボレ女子の青春!であります。


180 SR サイタマノラッパー24.jpg しかし、前作以上に彼女たちの状況は、切ないです。追い詰められています。年齢的にも、20代後半となれば、女子としては周りの視線が辛く感じられる年齢になっているわけです。でも、めげずにラッパーを目指します。ひと夏のライブ実現に奔走します。5人の女子ラッパーのグループ、名前は「B-haku」とは、なんとも決まってます。

 映画は、前回の主人公である埼玉のラッパーあんちゃんが、今回の主人公であるアユムちゃんに出会うところから始まるんだけど、野郎二人はアユムちゃんがヒップホップ好きとは気づかない。オイオイそれはないだろ。アユムちゃんのバイクの荷台のステッカー、ちゃんとRun-D.M.C.とか貼ってあるじゃん。アホかコイツら、と思いつつも、映画的には気付かない方が面白いのかなあ、などと思ったりして・・・。

180 SR サイタマノラッパー26.jpg アユムちゃんの実家の仏壇の、母の遺影の後ろには、2パックやノトーリアス・B.I.G.とかの額が隠してあるんだけれど、なんか、それを見て私は反対に、ヒップホップもファッションなのかも、なんて思ってしまった。

 別に、ファッションでも、軽くてもいいんだけれど、それが却って、いじらしく感じられたりして、やっぱ女の子が主人公だと、私も甘いなあ・・・、なんてね。(^^ゞ

 まっ、とにかく、この映画の見どころは、アユムちゃんの母親の3回忌の祓いの席での、ラップ合戦です。とにかく凄い。前作の大衆食堂でのラップ合戦も良かったけれど、今回は、それにも増してかなり凄い。

 とにかく、感動もんです。実は私は、このラップ合戦に涙が出てきました。だって、心底、ソウルがあったんだもの、あれは鳥肌モノの、ソウルです。

180 Image2.jpg ちなみに、これらのラップにはバック・トラック(音)はありません。だからこそ、伝わるものが大きい気もします。このラップ合戦、大満足です。とりあえずワン・カット、長回しでやってます。でも、そんなこと映画が終わってから、気付きます。とにかく、濃くてディープなシーンなんだよな。


 作品としては、ソツなく良く出来ている今作なので、いわゆる一般向けと言う気もします。でも、やっぱり、私は前作の方が、好きだなあ・・・。(*^^)v


・・『SR サイタマノラッパー2 女子ラッパー☆傷だらけのライム』 概要と予告編を見る


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『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』 (2009) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 アメリカの移民問題を扱った作品なんだけれど、私はこの作品を観るまで、この映画の存在さえ知らなかった。日本では、昨年の9月に公開されていたらしいんだけれど、『扉をたたく人』と題材はほぼ同じなのに、切り口が違うと、こうもインパクトが違うのかなあ、と考えてしまった。

004.jpg 移民問題の悲惨な部分や多様な影響は、この映画のほうが確かに鋭く描かれている。というか紹介されている。でも、映画って情に訴えることで、間口をそんなに広げなくても、観客の心に何かを残すことは可能なわけで、作品としてホンの少しバランスを崩してしまったような気もする。

 目的は問題提起だとは思うけれど、結局、エンターテイメントにもなりきれず、それなりの印象は残すのだけれど、心の奥のほうまでは届かないもどかしさがある。

001.jpg いろいろな国の色々な人たちが、アメリカには不法入国して暮らしている。その様々な実態を、多方面にリサーチして出来上がったんだと思う。いくつものエピソードも、きっと実際に起こった出来事を参考に、取り上げられているんだと思う。

 ハリソン・フォードはI.C.E.特別捜査官という役なんだけれど、移民問題を取り締まるに当たって、かなり人の情としては、キツい職務を遂行しなければならない。

 こなさなきゃならない、やらなきゃならない仕事と、人としての思うところのジレンマが、この映画の最後までずっと、燻ぶっている感じがする。


003.jpg けれど、それが彼の仕事だからこそ、彼にしか出来ない特別な側面もあるわけで、その割りきりがまだ出来ていないみたい見えるのが、なんとも惜しいと思ったりもする。

 そして、この映画そのものもまた、割り切れていないもどかしさがあって、描かれたエピソードに足かせのように絡み付いている。現実を切り取りました・・、だけではない何かが、欲しかったなあ。

 もっと評価されてもいい作品だと、私は思います。

・・・ 『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』 概要と予告編を見る


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『闇の列車、光の旅』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 世界のどこかで、今も同じような悲劇が繰り返されている。この作品は中米のホンジュラスからメキシコを抜けて、不法にアメリカに移住しようとする人々を描いた作品です。

 いままでも、こういった内容の作品は、創られた年代や場所を問わず、いろいろと観てきた記憶があります。

 では、今、何故、『闇の列車、光の旅』なのか。やはり伝えなければならない今という現実の重みがあるんだとは思いますが・・・。

 ただ、私は、こういった作品を観て、世界のどこかでいまでも繰り返される困窮の実態を知り、愕然としながらも、どこまで実態を理解できるんだろう、記憶に残るんだろうと、疑問に思ったりもします。

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 映画として、堅実に真面目に誠実に描かれていればいるほど、印象に残るはずのものが薄れてしまうようにも思えるのです。ラストが予想できるストーリー展開は、映画としてどこまで観客に訴求できるんだろうと、思ってしまうのです。

 ホンジュラスの難民、メキシコのギャング団、現実だからこそ、その作劇が空しく感じたりします。父娘のドラマ、淡い恋、少年とギャング団の関わり、エピソードはリサーチされ、リアリティに富んでいるのかもしれません。
 
 特に映画の冒頭から登場する12歳の少年スマイリー、彼を見たときラストに描かれるであろう皮肉な結末は、予測出来ました。それもまた人間ドラマということなんだろうけれど・・・。

 と思う反面、登場する二人の少女それぞれの行動に、う~ん?と疑問を持ちつつ、それが最もリアルに感じてしまいました。不思議なものです。

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 誠実なだけでは伝わらないものも多々あります。映画としての特質を見極めたうえで、「監督の遊び」と解釈され誤解される事を承知の上で、この作品には何かインパクトのある仕掛けが欲しいように感じました。観客の目を、この作品に向けさせる何かが、必要だと感じました。

 『スラムドッグ$ミリオネア』や『プレシャス』を、すでに観てしまっている私だから、こんなことを思うのかもしれませんが・・。
 
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 美しい自然、美しい映像。その美しさは誰も助けてはくれません、ただ美しいだけ。その美しさの先に見えるのは、きっと少女サイラの未来のはず・・・。映画 『闇の列車、光の旅』は、悲劇の先に光りが見えるような、ラストが用意されています。

 しかし、それを見て「ああ良かった」とは、素直に思えませんでした。あのラストの先には、ハリソン・フォードの『正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官』に描かれた現実が待っているのです。救いのない現実が待っていると思うと、いたたまれない気持ちになります。 



・・・ 『闇の列車、光の旅』 概要と予告編を見る


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『ナイト&デイ』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 久し振りに楽しめたロマンティック・アクション・コメディでした。

 この映画に何を求めるかと言えば、まずはロマンティックで、笑いがあって、アクションがハデ目で、主役の二人がセレブっぽくて・・・、まっ、そこらへんがちゃんと充実していれば、楽しめていいんじゃないかな~。ハリウッド印のゴージャス&エキサイティング映画。

 最近、なかなかないんだよなあ~。こういう軽くて楽しい、くだらない(褒め言葉!です)、単なる娯楽作ってね。

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 どの部分かが特化してなくても、ちゃんと楽しめるように工夫されていれば、細かいことは一切気にせず、映画が与えてくれるものを、素直に享受出来れば、充分だと思います。

 お話が、やたらと世界各地のリゾートを飛び回ってくれるんで、それだけでもちょっと得した気分。昔は、あったんだよな~、スター・システムに支えられた、ウソみたいな、夢みたいな、スパイ映画の重くないヤツってのが・・・。

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 この映画は楽しまなくちゃ損な作品なんで、ぽかぁ~んと口をあけて、頭の中をカラッポにして楽しみたいものです。

 ただそれだけの作品ですが、実際、ここまで、その娯楽性を見せ付けてくれる作品もなかなか巡り会えません。

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 トムの日(10月6日)の先行上映で観たんですが、こういう軽いノリでトムの日をつくっちゃって、乗っかっちゃうセンスって、ノーテンキでいいなあ。もちろん、私もそれに乗っちゃいました。

 こういうノリの映画って、やっぱり好きです。(^_^)v


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『十三人の刺客』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 とにかく痛快で楽しめた映画だった。

 アクションのためのアクション映画『バイオハザードIV アフターライフ』とどこが違うんだと思ってしまうほど、延々と、それが繰り返される後半。この映画の場合は殺陣シーンのための殺陣シーンって事になるけれど、やっぱり、受け取り方は違うんだよなあ。私が日本人だからかも・・・、なんて言い訳みたいだけれど、とても楽しめたことは事実。

十三人の刺客_007.jpg まっ、こういう大量に人が斬られる時代劇というと、最近だと上戸彩の『あずみ』を思い出します。似たようなものかな・・・、でも違う。この作品は画面が暗くて男ばっかりなんで、雰囲気はかなり重いし、大義名分を掲げている分、却ってテレビの勧善懲悪時代劇みたいな気がしちゃうんだよなあ。いくらドハデに繰り広げられても、なんかスケールが小さく感じちゃう。どうしても『あずみ』と比べてしまって、『あずみ』を越えていないと納得できないみたいになっちゃってる、私は・・。

 別に比べなくても、充分見応えはあるんで、いいんですが・・。

十三人の刺客_002.jpg 監督が三池崇史ということで、ちょっと怖いかもなんて、余計な心配もしたけれど、それは悪役である暴君の不条理な殺りくを描写するシーンぐらいなもので、そのシーンもやり過ぎを突き抜けているんで、却って恐ろしさは半減したような気もします。 直接的な描写ではなくて、もっと精神的に追い詰めてくる、心理的な恐怖を煽る演出にはなっていないので、なんか中途半端な気さえする。実際は、凄いんですけれどね。


十三人の刺客_004.jpg ちなみに、この『十三人の刺客』のオリジナルである1963年の東映作品工藤栄一監督作も20年位前に、私は観てるんだけど、全く違う印象があります。骨子は同じだけど、雰囲気が違いすぎる。

 前作は、爽快感と切なさと余韻を残す佳作だったけれど、今作は、ただ痛快なだけの娯楽作でした。


十三人の刺客_010.jpg で、その痛快さの理由は、稲垣吾郎演じる暴君・松平斉韶が、限りなく非情でクールだったこと。あそこまで徹底して悪人だと、憎いという感情より、アッパレって思っちゃうんだよね。言ってる理屈は間違っているハズなんだけど、あの時代の常識って、また別のものだったはずだし、突き詰めたら暴君の理屈だって、罷り通ってもおかしくないと思っちゃうんだよなあ・・・。

 私は間違ってると思うんだけど、なんかあの暴君に納得しちゃった分だけ、普通の映画に感じられてしまったことは確かでした。

 とにかく、痛快で楽しめた作品でした。だから、ラストの余韻はいらないと思います。


・・・ 『十三人の刺客』 概要と予告編を見る


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『君に届け』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 瑞々しさだけで出来ている映画。

 淡々と高校生活のなにげない出来事を、かなりスローテンポの展開で描いているので、どこかでダレてしまってもおかしくないのだけれど・・・。何故か最後まで、その瑞々しさを失わずに物語は進んでいく。

 結局、監督のテンポに私は取り込まれてしまったのかなしれない。ホント不思議に思うんだけど、私にとっては、かなり好印象の仕上がりになっている作品。

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 何といっても、登場人物たちの高校生にもかかわらず、小中学生みたいな思考・行動パターンには、面食らった。しかし、その展開と演出のペースの、心地よさに乗せられてしまうと、まっいいかな~、なんて許せちゃったりするんだから、映画って面白いなあと、思う。

 けなげと言うか、いじらしいと言うか、主人公・爽子のキャラクターは、天然記念物みたいな無垢な女の子なんで、まともに観ていたらバカじゃないのかと思ってしまいそうなんだけど、演じている多部未華子のイメージに助けられて、不思議と見守ってあげたいという気持ちになる。

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 この場合は、最後まで映画に付き合ってあげようと言う気持ちなんだけれどね。

 というわけで、この映画、好きです。どうってことのない作品なのかもしれないけれど、好きです。

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 全く関係ないかもしれないけれど、ホントはとっても関係あるかもしれない、大切な事。富田靖子が爽子の母親役で出ています。物語に大きく関わる重要な役じゃないんだけれど、富田靖子が出ているだけで、私は『さびしんぼう』を思い出しました。

 この映画って、『さびしんぼう』のスピン・オフかも、なんて想像すると、とても幸せな気持ちになります。限りなく、個人的な思いなんですが・・・。


・・・ 『君に届け』 概要と予告編を見る


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『悪人』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 作品として、良く出来ていると思う。

 行きずりの二人の逃避行がメインの映画なんだけど、何故か主人公の祖母や被害者の父親の姿が、脳裏に焼きついている。きっと映画の意図は、そこら辺にあるんだろうと思う。

 殺人犯のラブ・ストーリーは、それほど印象に残る描かれ方はしていなくて、一種の社会派ドラマとして、出来上がっている。

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 「悪人」とは、何なのか、「悪人」の定義とは?といったメッセージが色濃く作品に影を落としていて、作品のバランスを崩している・・・、

 などと、私は感じてしまったのだけれど。実は、とても、その微妙なバランスの崩れ具合が、この作品の立ち位置を際立たせているとも、解釈できる。

 全ての人間が主人公であって、脇役であって、という成り立ちのうえで社会が動いている以上、悪人もまた、誰でもがなり得るし、見えない部分で悪事を働く者もいる。苛立たしさと諦めの・・・、それでもと・・・、作品が訴えてくる。

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 主人公二人の内面や背景の描写を、敢えて控えめに演出した作品なので、二人の逃避行が唐突にさえ感じられる。ハッキリ言ってしまうと、この二人に関しては、心の動き(閉塞感や苛立たしさ、やるせなさ)までは、描ききれていない気がする。

 にもかかわらず、そのポッカリ空いた映画の隙間が、余り気にならないのは妻夫木聡も 深津絵里も良い演技をしているからであって、二人の芝居に助けられているようにも窺える。

 残念なのは、同じように淡々と描いていても、樹木希林や柄本明の存在感が目立ちすぎている事。監督が意図していなくても、焦点がそちら寄りになっている感じすらある。

 監督が目指したものは、また別の次元にあって、たくさんの登場人物たちの思いが錯綜しながら、混沌と時間が流れていく社会の一面を、見せ付ける作品になっているところを、興味深いと解釈すべきなのかもしれない。

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 ちなみに、作品の冒頭の雰囲気は、ちょっと昔のフランス映画ぽくて、シャレてて面白いと思った。ただ 久石譲の音楽は、その路線(逃避行)でお話が進んでいくだけなら納得もするのだけれど、映画が全く違う拡げ方をしていくので、ハッキリ言ってウルサイだけだった。それが、この作品の一番惜しいところかな。

・・・ 『悪人』 概要と予告編を見る


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ブログ1年 [なんとなく、その日の気分]

 このブログを始めて1年が経ちました。正確には、去年の10月4日の記事から、スタートしています(昨年の9月の記事は、他から転載したものです)。

 始めた頃は、半年ぐらいは出来たら続けたいなあ、と思っていました。しかし、ご訪問くださる皆さんのブログを拝見させていただいていると、刺激を受ける事も多くて、体調を崩した夏の初め以外は、ある程度コンスタントに記事更新が出来て、我ながら驚いています。

 今年も、もう残り数ヶ月になってしまいました。今頃になって、まだ載せていなかった作品の感想をアップしています。

 公開から半年以上経って、すでにDVDなどもリリースされていて、旬どころではありませんが、まっ、映画鑑賞の記録として、時期はずれになっても、なるべく観た作品の感想は、漏れのないように載せて行きたいと思っています。あくまでも、希望としてはですが・・・。(^_^;)

 

 さてさて、この「ここちいい空間」は、映画のブログにもかかわらず、夏の間はスイレンの写真を載せていました。そして、とうとう、フィギュアスケートの本格的な季節が始まります(オイオイ)。 (^^ゞ

 実際は8月くらいから国際大会とかもあるみたいなんですが、グランプリシリーズが始まる10月はテレビ放送も毎週のようにあるはずなので、やはり、気持ちは盛り上がります。

 去年同様、映画の感想とともに、フィギュアスケートの記事も、少しずつ書いていきたいと思っています。

 どうぞ、これからもよろしくお願いいたします。m(__)m
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『(500)日のサマー』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 日付が行ったり来たりしながら、エピソードが行ったり来たりしながら、それでも映画は恋愛が始まって終わっちゃうまでの様を描いているんで、不思議と面白く観ることが出来ました。

 日付をシャッフルしているのは、監督さん?、それとも主人公のトム?

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 サマーちゃんを、恋愛の対象として、ちょっと距離を置いて思い続ける位置で描かれているところが、切ないんだよなあ。別に片思いじゃないんだけれど、殆ど片思いと変わらないトム君の心の中が、見え隠れするのは、一度過去として捉えた上で、振り返るみたいに、お話を進めていく監督さんの視点のせいなのかもしれない。

 実はサマーちゃんは、どんな女の子なのか、イマイチわからない。ちょっと個性的、でも普通のはず・・・。まっ、とりあえずは、魅力的なんだけどね。

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 妄想やらなにやらが、どんどん先走っちゃうトム君は、考えてみれば、これまた誰でも経験ある恋愛と殆ど同じ道を歩んでいただけなんだよなあ。

 監督さんが、そんな500日の日々を、その痛みも喜びも、面白おかしく、いや、暖かいまなざしで、楽しい思い出として綴っているんで、何故かホンワカ、観ているほうも優しくなっちゃうんだよね。

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 作品としては、特別な事はしていないんだけど、適度に映画を遊んでいる感覚が、不思議とここちいい。

 映像とか音楽とか、ほど良く観客をくすぐってくる微妙でステキな個性。やっぱり、そのとてもいいバランスの、ちょっとだけ個性的な部分が、この映画の最大の魅力なのかもしれない。

 この曲、ネリー・ファータドぽくて好きです → Regina Spektor - "Us" [OFFICIAL video]
YouTube で「500 Days Of Summer (2009) Soundtrack」 と検索すると、サントラ全曲聴けるぐらい、たくさんの楽曲がアップされてます。(^_-)-☆
 こちらも印象的でした → Sweet Disposition - The Temper Trap

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 そういえば、この肌触りのいいチープ感って、アメリカぽくなくて、好きです。(^_^)v

 ( 実は今年の4月に観た作品です。う~ん、半年経ってから感想を載せるなんて、マイペースすぎるなぁと自分でも呆れます。(^^ゞ )

・・・ 『(500)日のサマー』 概要と予告編を見る


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『ガールフレンド・エクスペリエンス』 (2010) [映画 (2010 鑑賞作品)]

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 観た直後の素直な感想は、あれ?、何の映画を観てたんだっけ?

 さりげなく始まって、淡々とお話は流れていき、気が付くと終わっていたって感じ。

 あっけなく、何も起こらずに日常の中に出来事は埋没していく、何も特別な事なんか起こらない、いや起こったとしても、ただ時間が経っていくだけ。生きていくって、そんなものなのかもしれない、・・・という監督の醒めた目線。

 いや、本当はそうじゃないのに、そう見えてしまうんだよなあ。監督の登場人物たちへの距離の置き方が、私みたいな勘違いを引き起こすんだよなあ。

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 この映画の出発点は、あのラストじゃないのかと思う。あのラストからカメラを引いていくと、見えてくるもの。それを、一定の距離を保ちつつ綴っていくと、こんな作品が出来てしまうような気がする。

 情熱さえも、人間の思いの熱さえも奪い去ってしまいかねない距離感。実は、一度諦めたはずのものを、もう一度見直そうとする、生への(性とは限らない)、慈しみに溢れた視線は、ラストへと集約されるはずなのに・・・。

 ラストが一種のオチというか、逃げに見えてしまう、そんな悲しさ。

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 政治の話とか、経済の話とか、何故か何もかもがビジネスみたいに会話が交わされていて、空しさしか伝わってこない虚ろな空間の人間の物語を、装ってはいるんだけれど・・・。

 監督の苛立たしさと諦めにコーティングされた、スタイリッシュな個人映画って、ところなのかなあ。私が無理して掬い取ってる気もしないわけではないんだけれど・・。(^^ゞ

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 時代の断片を、鋭利なナイフで切り取ってみました的な、作品だとしたら、かなり旬は過ぎている気がします。舞台は数年前のニューヨークなのに、何故か5、6年前のお話を見ている感じがする。その点では、「惜しい!」というべき作品なんだろうなぁ。

・・・ 『ガールフレンド・エクスペリエンス』 概要と予告編を見る


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※ 130万アクセスにとどきました。(7/8 頃)
  ご訪問くださる皆様に、こころから感謝いたします。
  皆様に幸あれ!!! です。 ヽ(^o^)丿

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